コラム

旬なテーマでJDreamⅢ「植物工場」

技術者・研究者をサポートするポータルサイト「知財と技術の部屋 ( http://office.chizaibu.com/portal/ )」に毎月コラム(知財コラム、技術コラム)が掲載されています。今回はこの技術コラムで取り上げられた「植物工場」について調べてみました。コラムの内容はこちらをご覧ください。

植物工場というとどのようなイメージが思い浮かぶでしょうか。ニュースなどでも取り上げられることがありますので、なんとなく、人工光を使い、土を使わないで(養液栽培)、建物内で野菜や果物を栽培するイメージが思い浮かびます。季節や天候に左右されず、農薬を使わず、クリーンルーム内で生産されるレタスやイチゴです。さて、実際の植物工場はどんなものなのでしょうか。G-Searchの新聞・雑誌横断検索で調べてみました。

まず単純に「植物工場」で検索してみました。タイトルと本文に植物工場が含まれる記事は過去1年分で1,211件もヒットします(9/4実施)。さすがに全件見るわけにもいきませんので、条件を絞り込み、タイトルに「植物工場」を含み、専門紙を対象に再度検索すると過去1年分で144件ヒットしました。

G-Searchデータベースサービス 「植物工場」での検索結果(抜粋)

  • ※記事見出しをクリックすると、記事本文がご確認頂けます。
  • ※記事本文確認には、JDream/G-Search等の専用ID・パスワードが必要となります。
  • ※JDreamIDで関連記事を見るためにはG-Searchオプション登録が必要です。
  • ※記事本文表示は有料となります。ご注意ください。

建物内で人工照明により栽培する植物工場は人工光型植物工場と呼ばれるようです。この中で気になったのが「農水省、植物工場団地を研究-施設集積・高コスト是正」(2013.08.21 日刊工業新聞 13頁)です。「農林水産省は2014年度に植物工場団地の研究を始める。植物工場は天候や気温に関係なく野菜を安定生産できるため注目されているが、冷暖房や照明の高コストがネックになり、思うように普及していない。・・・」とありました。植物工場に未来的イメージを抱いていたのですが、実際にはいろいろ課題があるようです。内容を簡単にまとめますと、課題として高コスト(冷暖房、照明、運営、物流等)、競争力(割高、露地栽培との差別化)などがあり、これらの課題を解決するため、植物工場を集約した工業団地を作り、研究施設、電力施設、野菜カット工場、保冷倉庫、出荷センターを集約して競争力を高める研究を行うということです。

■植物工場を支える技術

植物工場を支える技術についてJDreamⅢで調べてみました。植物工場といってもいろいろなタイプがありますが、今回調べるのは人工光型植物工場です。使用するキーワードとして「人工光型植物工場」はそのまま使いますが、この用語はシソーラスに含まれていませんので、そのままではかなりモレてしまいます。そこで検索式を作成するにあたり、次のように二段階で式を作成しました。

  1. 1. 人工光型植物工場
     → そのものズバリ。ただしこれだけではモレが大きい
  2. 2. 植物工場×人工光(栽培照明)
     → 植物工場のうち、栽培用の照明に人工光を使うもの

それでは具体的なキーワードです。

  1. 1. 人工光植物工場はそのまま「人工光植物工場」を使います。
  2. 2. 植物工場×人工光(栽培照明)

「植物工場」はシソーラスに含まれており、キーワードとしてはそのまま使いました。人工光ですが、「人工光」の他、シソーラス用語として「人工照明」、「栽培照明」が用意されています。また、具体的な光源である「LED」、「発光ダイオード」、「蛍光ランプ」を追加しました。検索結果は622件でした(レンジ:201321)。
なお、今回のテーマをもっと広く捉え、「人工光を使用する野菜や果実の栽培技術」について調べるのであれば、「栽培施設」(温室やビニールハウスなど)、「養液栽培」(水耕栽培など)、具体的な栽培品目(レタス、イチゴなど)を加えるべきですが、今回は入れていません。

タイトル一覧をご覧ください。

■植物工場に関する研究の掲載誌

ところで植物工場に関する研究はどのような雑誌に収録されているのでしょうか。栽培技術ですから、農業関係の雑誌に収録されていそうだと想像できますが、「工場」ですから建築や設備の技術も関係ありそうです。そこで頻度分析を行って、どのような資料に論文が収録されているのかを調べてみました。

手順は次の通りです。

  1. 1. アドバンスドサーチを選択し、JSTPlusファイルを選択します。
  2. 2. 先ほどの式をそのまま使います。L5で622件ヒットしました。
  3. 3. L5にチェックをし、頻度分析ボタンをクリック。
  4. 4. プルダウンメニューから「資料名(JT)」を選択し、実行。

植物工場学会誌というそのものズバリの専門誌があることが分かりました。事前の予想通り、農業関係の雑誌が多いのですが、「照明学会誌」や「建築設備と配管工事」にもかなりの文献が収録されています。農学と工学のハブリッドな研究分野であることがあらためて分かります。

「人工光型植物工場」でSDIを設定してみました。実際の回答結果をご覧ください。

回答結果